BCGワクチン

 結核は結核菌によって発症する病気です。結核患者が咳やくしゃみをした時に飛び散った結核菌を吸い込むことで感染します。多くは結核に感染している家族や周囲の人からうつりますが、時には感染経路が不明のこともあります。

 わが国の結核患者数は、平成27年の報告では1年間に新たに結核と診断された人の人口10万人対の罹患率が14.4であり、米国(2.8)、オーストラリア(5.2)、ドイツ(7.1)の2~5倍の発生率でした。いまだに結核低蔓延国(10万人あたり10以下)の水準に至っていません。わが国では大阪府、東京都、愛知県など都心部の罹患率が高く、特に大阪府の結核罹患率は22.0と高いことが問題になっています。

 結核菌は主に肺の内部で増えるため、咳、痰、発熱等風邪のような症状を呈することが多いですが、肺以外の臓器が冒されることもあり、腎臓、リンパ節、骨、脳など身体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります。特に、小児では初期には症状が現れにくく、血行性に結核菌が全身にばらまかれる粟粒結核や結核性髄膜炎など重篤な結核につながりやすいために注意が必要です。

 結核の予防のためには、結核菌に自然感染する前に生ワクチンであるBCGワクチンを接種することが重要です。定期接種の時期は1歳までとなっていますが、ヒブ、小児用肺炎球菌、四種混合(DPT-IPV)ワクチンを3回受けた後の、生後5か月から8ヶ月が標準的な接種期間とされています。BCGワクチンの副作用としてはリンパ節の腫れや皮膚症状などの比較的軽度な局所反応が一定の頻度(1%以下)でみられますが、骨炎や全身性のBCG感染症、アナフィラキシーなどの重大な副反応の報告は稀です。乳幼児期にBCGワクチンを接種することで、小児の結核の発症を52~74%程度、重篤な髄膜炎や全身性の結核に関しては64~78%程度罹患リスクを減らすことが報告されており、結核の発症する機会を大幅に減らすことが可能になります。

 

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