風疹(三日ばしか)

 風疹ウイルスによって急性の発熱と発しんを起こす全身感染症です。患者さんの飛沫を介して感染しますが、伝染力は、麻疹、水痘より弱いといわれています。かかる年齢は1歳くらいからで、大人はかかっても軽く済むことが多いですが、重症になる例もあります。また、妊娠初期の女性がかかると、先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があります。

【症状】
 風疹ウイルスに感染後、2~3週間の潜伏期ののち、発熱とともに首のリンパ節が腫れて、全身に淡い発疹が現れます。発熱するのは3~4日間で、解熱とともに発疹も消失し、麻疹(はしか)のように発疹のあとが長く残ることはありません。一般に「三日ばしか」とも呼ばれています。発熱は麻疹のように高熱が続くことは少なく、微熱程度で終わることもあります。

 通常は数日で治る病気ですが、まれに血小板減少性紫斑病(3千人に1人) 、急性脳炎(6千人に1人)といった合併症を併発することがあります。また、感染しても症状を示さない人が約15%存在し、発熱、発疹、リンパ節腫脹がすべてそろわない場合もあります。

 妊娠初期の女性が風疹にかかると、出生児が先天性風疹症候群になることがあり、難聴、白内障、先天性の心臓病のうち、2つ以上の症状をもって生まれてくることが多いとされています。その他、子宮内での発育が遅い、小頭症、精神運動発達の遅れ、血小板減少性紫斑病などの症状が赤ちゃんに認められる場合があります。

【治療】
 風疹ウィルスに有効な抗ウイルス薬はなく、風疹にかかっても、解熱などの対症的治療しかありません。このため予防接種の役割が大変重要になります。

【予防】
 MRワクチン(麻疹風疹混合生ワクチン)で予防します。定期接種では、1歳代に1回と小学校入学前の1年間に1回)の計2回接種します。保護者も、ワクチンを受けていない、あるいは検査で風疹抗体がなくなっている場合には、母親だけでなく父親もワクチンを接種しましょう。

 先天性風疹症候群に対するウイルス特異的な治療法はなく、妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、女性は妊娠する前にワクチンによって風疹に対する免疫を獲得することが必要です。また、社会全体でも風疹ワクチンの接種率を上げることで風疹の流行そのものを抑制し、妊婦が風疹ウイルスに曝露されないようにすることが重要です。

 2013年には累計約14,344例の報告があり、風疹が全数報告疾患となった2008年以降では最も多い報告数となりました。2014年及び2015年の累計はそれぞれ319例、162例と落ち着いていますが、今後も、風疹の流行には引き続き注意が必要です。

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